好配当続出のフェアリーS。穴党記者が期待するのは捲土重来を期す伏兵2頭の激走
3日間の変則開催となる今週、最終日には3歳牝馬によるGIIIフェアリーS(1月9日/中山・芝1600m)が行なわれる。過去3年の勝ち馬は、いずれもその年のGIレースで馬券に絡んでおり、3歳牝馬戦線のなかでも注目度が増している一戦だ。現にスポーツ報知の坂本達洋記者もこう語る。
「昨年の勝ち馬ライラックは、牝馬三冠レースでは振るわなかったものの、その後のGIエリザベス女王杯で2着と好走。さらに昨年の2着馬スターズオンアースは、GI桜花賞、GIオークスを制して牝馬二冠に輝きました。加えて、2021年の勝ち馬ファインルージュも桜花賞で3着、GI秋華賞で2着と好走。3歳牝馬のステップレースのなかでも、出世レースのひとつになっています」
だが、今年は「少し事情が異なる」と坂本記者。「ここ数年の流れからして、今年もクラシックに名乗りを挙げる有力馬の登場を期待したいところですが、今回は人気が予想される素質馬たちには"死角"があるような気がします」と言って、今後の躍進も見込まれている注目馬たちの懸念材料を指摘する。
「前走のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月11日/阪神・芝1600m)で16番人気ながら5着と健闘したミシシッピテソーロ(牝3歳)は、それによって一気に株を上げた形になっていますが、この中間に短期放牧を挟んでいるとはいえ、一線級とタフな競馬をしたダメージが心配されます。
それに、その阪神JFには2走前のGIIIアルテミスS(10月29日/東京・芝1600m)で9着に敗れた反省を踏まえて、中間の攻めを強化して挑んでいました。小柄な牝馬ですから、その反動があってもおかしくないです。調教もやれば動けてしまうタイプなので、目に見えない疲労がありそうで気がかりです。
また、GII京王杯2歳S(11月5日/東京・芝1400m)で3着と好走したスピードオブライト(牝3歳)は、芝1200mの新馬戦を勝ったあとに芝1400mの京王杯2歳Sときて、1ハロンのさらなる距離延長が課題になりそうです。
実際に前走後、鞍上の石川裕紀人騎手が『最後の最後で、距離が長かった影響が出たかも。状態のよさで、何とか1400mをもってくれた感じ』と語っていました。となると、同馬にとってマイル戦は長いような気がします。
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