「スター性を感じずにはいらない」と堤礼実アナ。ヴェラアズールがジャパンカップで見せたサクセスストーリー (2ページ目)
漠然としたイメージではありますが、日本人騎手の騎乗には繊細な印象があるのに対して、外国人騎手のそれはすごくパワフルでダイナミック。とにかく迫力があり、気迫を感じます。
体の使い方も独特ですよね。ムチを入れる時でも、日本人騎手が体の軸を中心に保ちながら腕を振るのに対して、外国人騎手は腕だけでなく、体全体が円を描くように動く。素人の私の目にはそんなふうに映っています。
どちらがいいとか、悪いとかの話ではないと思いますが、単純に日本と海外では、乗り方にずいぶんと違いがあるのだな、と改めて感じました。
また、今秋短期免許を取得して初来日したトム・マーカンド騎手が、騎乗初日から勝ち星を積み重ねていきましたが、そういった世界のトップジョッキーの活躍を目の前で見られることは、日本の若手騎手にとってはとてもいい経験なのではないでしょうか。外国人騎手たちが日本に残していくものを、彼ら、彼女らがどれだけ吸収できるのか。そんなところにも、若手騎手たちの成長物語が見られるようで興味深いです。
もちろん、今年のジャパンカップで目を引いたのは、騎手の活躍だけではありません。これがGⅠ初制覇となったヴェラアズールにも大きな拍手を送りたいですね。
脚元に不安を抱えていてデビュー以降、主戦場はずっとダート。なかなか勝ち星にも恵まれず、出世の道のりは相当な時間を要してきました。それが、今年に入って芝レースに転向すると、一気に才能が開花。秋には京都大賞典で重賞初制覇を成し遂げ、その勢いそのままGⅠホースにまで駆け上がりました。
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