天皇賞・秋でわずか1勝も、ディープインパクト産駒の軽視は禁物。レースと縁がある父系のモーリス産駒と共に狙うべし (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 距離は異なるが日本ダービーとコースは同じということもあり、日本ダービー馬の天皇賞・秋での成績は良好で、1999年以降は1999年スペシャルウィーク、2007年メイショウサムソン、2008年ウオッカ、2012年エイシンフラッシュ、2018年レイデオロと5頭が勝利を収めている。海外でも強さを示したダービー馬だけに、今回も貫禄を見せてほしいところだ。

 もう1頭はジャックドール(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎)に注目。今年のGⅡ金鯱賞(中京・芝2000m)を制して5連勝を飾り、GⅠ大坂杯5着を挟んで、前走の札幌記念(札幌・芝2000m)を勝利してここに臨む。デビューから一貫して芝2000mに出走しており、東京コースでも白富士S、ウェルカムS(3勝クラス)と2勝。左回りでは6戦5勝という成績を残している。

 血統を見てみよう。父モーリスは2016年の天皇賞・秋勝ち馬で、父系祖父スクリーンヒーローは2009年の2着馬。父系を遡ると5代父がロベルトで、この父系は昨年のエフフォーリア(父エピファネイア)、2008年のウオッカ、2002、03年のシンボリクリスエスとも共通するなど、このレースでの好成績が目立つ。

 先週の菊花賞でも、スクリーンヒーロー産駒のボルドグフーシュが7番人気で2着と好走したように、父系の勢いもある。GⅠ初制覇&父仔制覇に期待だ。

 以上、今年の天皇賞・秋はディープインパクト産駒シャフリヤール、モーリス産駒ジャックドールの2頭に期待する。

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