今年の神戸新聞杯は春のクラシック好走馬が不在。末脚秘める2頭の伏兵が「下剋上」を起こす (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

神戸新聞杯での大駆けが期待されるジュンブロッサム神戸新聞杯での大駆けが期待されるジュンブロッサムこの記事に関連する写真を見る そこで、太田記者は春から素質の片りんを見せながら、クラシックには縁のなかった馬を穴馬候補に挙げる。

ジュンブロッサム(牡3歳)です。春はなかなか勝ちきれず、前走でようやく1勝クラスを脱したばかりです。それでも、敗れてきたレースの中身は濃く、3走前のGIIIアーリントンC(4月16日/阪神・芝1600m)では、のちにGI馬となる勝ち馬ダノンスコーピオンをも上回るメンバー最速の上がりをマークして、4着に追い上げました」

 ジュンブロッサムはその他、昨秋の未勝利戦で前述のセントライト記念3着馬ローシャムパークを完封。実力馬が集ったGIII共同通信杯(2月13日/東京・芝1800m)でも4着と善戦している。

「前走の1勝クラス・出雲崎特別(7月31日/新潟・芝1800m)でも、21年ぶりのレコードタイム更新で完勝。課題の発馬を決めて、流れに乗れたことも大きな収穫でした。

 2200mは未知の距離となりますが、ローシャムパークを下した未勝利戦は2000m戦でしたし、管理する友道康夫厩舎の安田晋司調教助手も『距離は問題ないと思う。前回ぐらいのポジションにつけられれば』と前向き。ふだんからゆったりと急かさない調教を積んで、長距離戦に強い友道厩舎ですから、距離延長はむしろ望むところではないでしょうか」

 太田記者はもう1頭、気になる馬がいるという。

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