金子オーナーが高額で落札したシャザーン。「長くいい脚を使う」評判馬の実力はいかに

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

厳選!2歳馬情報局(2022年版)
第9回:シャザーン

 キングカメハメハやディープインパクト、アパパネやソダシなど、数多くの名馬を所有してきた金子真人オーナー(※馬主名義は金子真人ホールディングス)。そんな日本屈指の馬主である金子氏が、新たに期待をかける2歳馬がまもなくデビューを迎える。

 栗東トレセンの友道康夫厩舎に所属するシャザーン(牡2歳/父ロードカナロア)である。

 同馬は2021年のセレクトセールに上場され、金子氏が2億2000万円(税別)で落札。名オーナーのお眼鏡にかなったのだから、早くから注目を集めるのも無理はない。

シャザーンの母は2016年のエリザベス女王杯制すなど重賞戦線で活躍したクイーンズリングシャザーンの母は2016年のエリザベス女王杯制すなど重賞戦線で活躍したクイーンズリングこの記事に関連する写真を見る 血統面においても、特筆すべき点がある。母は、重賞戦線で活躍した名牝クイーンズリング。同馬は2014年12月にデビューすると、3連勝を飾ってGIIフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)を制した。

 その後、春の牝馬クラシックでは結果を残せなかったものの、秋のGI秋華賞(京都・芝2000m)では2着と好走。同世代でトップクラスの実力を示した。

 古馬になってからは、さらに力を発揮。4歳時には、GIII京都牝馬S(京都・芝1400m)、GII府中牝馬S(東京・芝1800m)と重賞2勝を挙げると、GIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)を勝って、念願のGIタイトルを手にした。

 キャリア最後の年となった5歳時にはなかなか勝利を得られなかったが、引退レースのGI有馬記念(中山・芝2500m)で躍動。8番人気ながら、当時の現役最強馬キタサンブラックに続く2着と健闘した。

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