中京記念は例年以上に混戦模様。穴党記者は一変見込めるベテラン2頭の大駆けに期待

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「サマーマイルシリーズ」第2戦のGIII中京記念(小倉・芝1800m)が7月24日に行なわれる。

 その名称どおり、本来は中京・芝1600mが舞台となるレースだが、京都競馬場の改修工事に伴って、一昨年は阪神・芝1600mで施行され、昨年と今年は小倉・芝1800mでの開催となった。

 同レースの過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は2勝、3着2回と今ひとつ。一昨年には18番人気のメイケイダイハードが勝利して、3連単で330万円超えの高額配当が生まれるなど、波乱含みの一戦だ。とにかく毎年のように伏兵馬が馬券に絡んでおり、一昨年の他にも3連単では20万円を超える高配当が4度も飛び出している。

 そして今年も、例年以上の混戦模様で「荒れそうな予感」と話すのは、日刊スポーツの太田尚樹記者だ。

「今年の重賞のなかでも、屈指の混戦模様と言えます。出走16頭中14頭が5歳以上で、際立った"上がり馬"は見当たりません。前走で勝利を飾った馬もおらず、もうひと押しが課題という馬がそろった印象があります。

 また、今年の『夏コク(夏の小倉)』は比較的堅い傾向にありますが、芝1800m戦(計12戦)の結果だけを見てみると、馬連の平均配当は2028円、3連複の平均配当が1万1872円とヒモ穴の台頭が目立って荒れ模様。スタートから1コーナーまでの距離が短く、トリッキーで紛れの多いコース設定でもあり、今回も人気薄の激走が期待できると思います」

 さらに、夏の小倉開催も今週で4週目。使い込まれた馬場によって、脚質の傾向も一変する可能性があり、波乱の後押しとなるかもしれない。

 そこで、太田記者は2頭の穴馬を推奨する。

「まず気になるのは、スーパーフェザー(せん7歳)です。前走のリステッド競走・米子S(6月18日/阪神・芝1600m)では見せ場なしの14着に終わって人気を落としそうですが、管理する渡辺薫彦調教師によると、『繊細なところがあって、前走もゲートを出てから他馬と接触して(ハミを)噛んでしまった』とのこと。その結果は度外視していいでしょう。

 2走前のリステッド競走・谷川岳S(5月7日/新潟・芝1600m)も、スローペースに泣かされての5着に敗れましたが、上がりはメンバー最速の32秒6をマーク。力のあるところを示しています。

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