2022.03.26

高松宮記念、現役屈指の追い込み馬に一発の可能性。マイル実績馬が優位も波乱を起こせるか

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 いよいよ春のGIシリーズがスタートします。競馬ファンにとっては、楽しみな、かつ、刺激的な週末がこれから続いていきますね。今年はどのレースも混戦模様と言われているだけに馬券的な面白味も増しそうですから、僕もはや腕が鳴ります。

 まずは、GI高松宮記念(3月27日/中京・芝1200m)です。

 同レースに抱く僕のイメージは、同じ6ハロンの電撃戦、GIスプリンターズS(中山・芝1200m)よりもタフなレースになりやすい、ということ。直近10年を見ても半数の5回が道悪で行なわれていることもありますが、この時期は馬場が悪化しやすいというのがその理由です。

 事実、僕がカルストンライトオに騎乗して臨んだ2005年も良馬場でしたが、使い込まれた馬場はかなり傷んでいました。好スタートをきって、いつものようにハナに立つことができたのですが、ラチ沿い4~5mを開けてレースを運ばざるを得なかったことを今でも覚えています。

 馬場の悪いところを通ってでも距離損をなくすか、距離損を覚悟でそこを避けていい馬場を通るか、逃げ馬に乗った時にはこの選択は悩ましいところです。僕はその年、内を開ける選択をとって、結果的にそのロス分だけ差し馬の強襲に屈したわけですが、この時の経験からも「高松宮記念はタフなレース」といった印象が強いです。

 馬場の改修工事も行なわれ、当時と今とではコースも少し変わっていますが、本質的にこのレースは1200m以上のスタミナと実績のある馬のほうが有利。馬場が悪化すればするほど、その傾向はさらに顕著になるでしょう。

 現に昨年と一昨年は重馬場で行なわれ、「高松宮記念はタフなレース」ということを証明する結果となりました。一昨年は2着グランアレグリア、3着ダイアトニック、4着クリノガウディー(1位入線降着)、昨年は2着レシステンシア、3着インディチャンプと、いずれも上位に入線したほとんどの馬が初のスプリント戦で、マイル前後の距離を主戦場としてきた面々でした。

 この結果からもわかるように、タフなレースは当該距離よりも長めの距離経験があることが有利に働きやすい、と言えます。そして今年も、この週末の天気は雨予報。馬場が悪化することを想定すると、マイル実績のある馬は軽視できませんね。