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阪神開催の菊花賞は脚質がポイント。穴党記者が推すのは驚きの伏兵2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 3歳クラシックの最後の一冠となるGI菊花賞(阪神・芝3000m)が10月24日に行なわれる。

 過去10年の結果を見ると、1番人気は6勝、3着2回と好成績を残しているが、多くの馬にとって未知なる3000m戦とあって、伏兵の台頭も珍しくない。3連単ではしばしば好配当が生まれている。

 しかも今年は、三冠馬誕生が懸かっていた昨年とは異なり、GI皐月賞(4月18日/中山・芝2000m)を勝ったエフフォーリア、GI日本ダービー(5月30日/東京・芝2400m)を制したシャフリヤールはともに不在。それらに代わって、前哨戦のGII神戸新聞杯(9月26日/中京・芝2200m)を快勝したステラヴェローチェ(牡3歳)が人気を集めそうだが、絶対的な存在とは言えず、波乱ムードが高まっている。

 さらに、今年は京都競馬場の改修工事により、阪神競馬場での開催となる。最後の直線が平坦な京都と違って、阪神では急な上り坂が最後に待っている。例年以上に過酷な条件となり、思わぬ馬の大駆けがあってもおかしくない。

 そうした状況のなか、まずは阪神・芝3000mというコースの特徴について、デイリー馬三郎の吉田順一記者が解説する。

「内回りコースで施行される阪神・芝3000mは、3コーナーから動きのあるレースになることが多く、適度に上がりのかかる傾向にあります。そういった舞台にあっては、自在性と機動力の有無がポイントとなります。

 実際、この条件下で行なわれるGII阪神大賞典において、過去5年の勝ち馬の4角でのポジションを見てみると、3、4、2、4、4番手。前半は中団や後方に構えていても、勝負どころでしっかりと追い上げられる脚が求められます」

 そして、こうしたコースの傾向から、人気のステラヴェローチェへの信頼は揺らぐ、と吉田記者は言う。

「前哨戦を制したステラヴェローチェは、3勝中2勝が不良馬場。もちろん、良馬場で3着となったダービーは評価できますが、脚質的な幅は乏しく、機動力よりも直線で末脚を生かしたいタイプであることは否めません。

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