秋華賞の有力候補はソダシを含めた5頭。大穴なら「漁夫の利」狙う後方一気馬 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 ソダシは馬群に包まれたオークスの反省を踏まえて、前走のGII札幌記念(8月22日/札幌・芝2000m)では前に行く競馬で、3コーナーすぎからのロングスパートによって押しきりました。あの競馬は本番を意識したものでしょうから、おそらく今回も先行策、場合によっては逃げも視野に入れた戦法をとるはずです。

 そうなると、馬券の軸はソダシでいいのかな、と思っています。ただ、あれだけ真っ白な馬が前で引っ張ると、後続組には格好の目標となります。仕掛けのタイミング次第では、最後の最後で逆転が起こる可能性もあるかもしれません。

 他の有力馬に騎乗するクリストフ・ルメール騎手、ミルコ・デムーロ騎手、戸崎圭太騎手、福永騎手らは皆、ソダシの強さをよく理解していますから、枠や馬場を考慮して、あの手この手で逆転を狙ってくるのではないでしょうか。

 そうした状況において、馬券的な穴馬として浮上するのは"漁夫の利"を狙う追い込み馬ではないかと踏んでいます。

 なぜなら、強い馬が前にいて、それをマークする馬がその後ろにつける展開にあって、"行った行った"を許すとは思えません。2~3列目の仕掛けは、自然に早くなるでしょうからね。

 歴史を振り返ってみても、秋華賞では直線勝負にかけた伏兵馬が何度も波乱を演出しています。古くは1998年のナリタルナパーク(14番人気2着)、1999年のクロックワーク(10番人気2着)、2008年のムードインディゴ(8番人気2着)、最近では2019年のシゲルピンクダイヤ(10番人気3着)、2020年のマジックキャッスル(10番人気2着)などがそうです。

秋華賞での大駆けが見込まれるアナザーリリック秋華賞での大駆けが見込まれるアナザーリリックこの記事に関連する写真を見る 今年もこのパターンで面白そうな存在がいます。アナザーリリック(牝3歳)です。

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