穴党記者が秋華賞での激走を見抜いた伏兵。地力を秘めた2頭が春の実績馬を脅かす

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 3歳「牝馬三冠」の最終決戦、GI秋華賞(阪神・芝2000m)が10月17日に行なわれる。

 過去10年の結果を振り返ってみると、牝馬三冠馬が3頭誕生していることもあって、1番人気は4勝、2着1回、3着1回とまずまずの成績。若き乙女たちの戦いにしては、大荒れが少ないレースと言える。

 とはいえ、8番人気以下の伏兵の台頭も時に見られ、3連単では何度か好配当が生まれている。昨年も断然人気のデアリングタクトが勝利しながら、2着に10番人気のマジックキャッスル、3着に9番人気のソフトフルートが入って、3連単は4万円超えの配当をつけた。

 また、今年は阪神競馬場で行なわれる。京都コースとは適性が異なるゆえ、この舞台変更によって、波乱が起こってもおかしくない。

 実際、今年はGI桜花賞(4月11日/阪神・芝1600m)の覇者で、前走のGII札幌記念(8月22日/札幌・芝2000m)でも古馬相手に快勝したソダシ(牝3歳)が断然人気となりそうだが、一部では不安な声が囁かれている。GIオークス(5月23日/東京・芝2400m)では序盤から厳しい包囲網を敷かれ、消耗戦を強いられたことによって、8着惨敗。今回もその再現がある、と考えられているからだ。

秋華賞での一発が期待されるミスフィガロ秋華賞での一発が期待されるミスフィガロこの記事に関連する写真を見る そうした状況のなか、デイリースポーツの大西修平記者はミスフィガロ(牝3歳)を穴馬候補に挙げる。

「前走のトライアル、GIII紫苑S(9月11日/中山・芝2000m)では3着でしたが、その時に見せた末脚が見どころ十分でした。勝ち馬とは道中の位置取りの差もあった印象で、33秒9という上がりをマークして、コンマ3秒差まで詰めたことは大いに評価できます」

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