堤礼実アナが4年で3度のダービー制覇を遂げた福永祐一騎手に聞きたいこと
堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第17回
スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、今年も歴史に残る激闘が繰り広げられた日本ダービーについて振り返ってもらった――。
5月30日に日本ダービーが行なわれました。
昨年は無観客での開催でしたが、今年は人数制限がありながらも、2年ぶりに観客のみなさんが見ている前でレースが行なわれ、『みんなのKEIBA』も東京競馬場から放送することができました。
長引くコロナ禍にあって、ダービーの舞台としては寂しい雰囲気でしたし、まだ本来の賑わいが戻ってきたわけではありませんが、スタンドで拍手が沸き起こって、競馬場にお客さんの笑顔が戻ってきたことは素直にうれしかったです。
注目のレースは、断然の1番人気に推された無敗の皐月賞馬エフフォーリアが2着に敗れました。首の上げ下げの勝負となり、ハナ差の決着でしたから、エフフォーリアにとっては本当に惜しい結果でした。
この馬のポテンシャルの高さについては、いろいろな方々からうかがっていますし、ものすごく強い馬であることは間違いないと思います。ただ、1着以外は"負け"というのが競馬であり、それが競馬という世界の厳しさ。
馬や騎手の実力はもちろん、天候やレース展開、さらには運も含めて、あらゆる条件がそろってこそ、初めて勝つことができる。その"当たり前"のことに、改めて気づかされたレースでした。
結果として、22歳の横山武史騎手の、戦後最年少でのダービー制覇という快挙も成りませんでした。
実際のところは、本人でなければわかりませんし、私には想像することしかできませんが、調教後のインタビュー映像などを見て思ったことは、重圧や緊張をすごく感じているのだろうな、ということでした。
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