2021.06.12

混戦の函館スプリントSは良血2頭に注目も、上昇一途の「曲者」にも要注意

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 東京競馬場でのGI5週連続開催が終了し、今週からは夏の北海道開催がスタートします。今年は札幌、函館、札幌という変則日程ですが、北海道シリーズと言えば、古くは札幌スタートが通例だった時期もあったんですよ。

 さて、北海道シリーズというのは競馬サークル内にとって、とても重要なもの。その理由はいくつかありますが、芝コースが野芝よりタフな洋芝であることや、滞在競馬、つまり競走馬の厩舎が競馬場に隣接していることなどが挙げられます。

 例えば、滞在競馬であれば、輸送によるダメージやレースを使うことへの負担が少ないことから、この時期に集中してレースを走らせることができます。その結果、北海道シリーズで力をつけて、秋の中央開催で躍進を遂げる馬たちが毎年のように見受けられます。

 私は現役時代、北海道シリーズにはあまり縁がありませんでした。それでも1995年に一度だけ、拠点を置いたことがあります。

 当時は今と違って、札幌で走る馬は札幌でしか調教しなかったり、在厩できる頭数も限られているため、ライバルとなる馬の追い切りや運動する姿を間近で見ることができたりしました。おかげで、自らが臨むレースのシミュレーションがしやすかった印象があります。

 もちろん、本州のトレセンや競馬場にいる時と変わらないことも多いのですが、札幌や函館の北海道シリーズはどこか独自性があって、ガラパゴス的な雰囲気があるのは確かです。

 とはいえ、そんな北海道シリーズも、昨今は以前とは少々趣の異なるものになってきたように思います。洋芝であっても、昔と比べると高速決着が目立つようになりました。

 今回取り上げるGIII函館スプリントS(6月13日/札幌・芝1200m)も、やや重だった2年前を除くと、近年は1分6~7秒台という高速決着が続いています。

 だからといって、ここで速いタイムに対応できた馬がそれ以降の大舞台、GIなどで結果を残しているかといえば、一概にそうとは言えません。やはりそこは、洋芝をこなせるパワーも必要な北海道特有のレース、ということなのでしょう。