大阪杯は「2強」で決まるのか。穴党記者はその間隙を突く伏兵4頭に期待 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 明け7歳となっても衰えが感じられず、馬は元気いっぱい。体つきも若々しく、1週前の段階で、あばらをうっすらと見せて、目つきもキリッとしていて動ける態勢でした。右回りのコーナー4つ以上の競馬でしか勝ち鞍がない馬。舞台が合う今回は、その走りに注目です」

 翻(ひるがえ)って、日刊スポーツの松田直樹記者は、大阪杯で勝ち負けに加わるポイントして脚質の重要性を説く。

「GIになって過去4回の勝ち馬は、すべて4角4番手以内に位置していました。阪神内回りの芝2000mは直線が359.1mと短い舞台設定。実力が拮抗する中距離の一線級がそろえば、先行脚質の馬が有利なのは結果が示しています」

 そうして、松田記者はアドマイヤビルゴ(牡4歳)を推奨馬に挙げる。

「前走のGII日経新春杯(10着。1月17日/中京・芝2200m)は良馬場発表でしたが、荒れた馬場で、直線で伸び悩みました。ただこの敗戦を受けて、この馬にとっての適性は、芝2000m、それも時計の速い馬場だとはっきりしました。

 実際、昨春のオープン特別・若葉S(阪神・芝2000m)では、同レースのレコードタイム(1分58秒6)をマークして楽勝。同じ舞台で行なわれた昨秋のオープン特別・アンドロメダSでも鮮やかな差し切り勝ちを決めました。こうした結果から、とりわけ阪神・芝2000mは同馬にとって適鞍と考えていいでしょう。

 しかも、今回は人気落ちが確実。気楽な立場で走れるのは好材料です。セレクトセールにおいて5億8000万円で落札された超高額馬。まだ、値段どおりの走りを見せたとは言えませんから、大舞台での"変身"に期待したいです」

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