世界的な名馬の血筋を引くギルティブラックは「初戦から十分やれる」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第27回:ギルティブラック

 海外競馬ファンにとっては馴染み深い良血馬がまもなくデビュー戦を迎える。栗東トレセンの安田隆行厩舎に所属するギルティブラック(牡2歳/父ディープインパクト)である。

デビュー戦での走りが注目される良血ギルティブラックデビュー戦での走りが注目される良血ギルティブラック 同馬が注目されるのは、姉がアイルランドのGIホースであること。さらには、叔父にロックオブジブラルタルという世界の競馬史にその名を刻む偉大な名馬がいるからだ。

 ロックオブジブラルタルはアイルランドの競走馬で、2001年~2002年に欧米で活躍。芝のマイル・短距離戦線で驚異的な強さを見せた。

 圧巻だったのは、デビュー6戦目となったGIグランクリテリウム(現ジャン・リュック・ラガルデール賞。フランス・芝1400m)を完勝し、初のGIタイトルを手にしてから。なんと、そこからGI7戦連続勝利を飾ったのだ。

 GI7連勝というのは、のちにアメリカのゼニヤッタに破られるまで、当時の世界記録だった。「ザ・ロック」の愛称で親しまれ、欧米の競馬ファンを熱狂させたロックオブジブラルタル。世界の競馬界において、2000年代を代表する1頭であることは間違いない。

 そんな名馬の血を引くギルティブラックだが、デビューに向けて調整に携わってきた厩舎スタッフたちは、どんな手応えを感じているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

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