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3強は絶対か? 穴党記者がジャパンCで「打倒3強」を託す穴馬3頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by REX/AFLO

 2020年の東京開催もいよいよ最終週。フィナーレを飾るのは、史上最多の芝GI8勝をマークしたアーモンドアイ(牝5歳)、牡牝の無敗の三冠馬であるコントレイル(牡3歳)、デアリングタクト(牝3歳)の3頭が激突するという"ドリームマッチ"が実現したGIジャパンC(11月29日/東京・芝2400m)だ。

 その画期的な勝負に向けて、異常な盛り上がりを見せている競馬界だが、「3強」が並び立たないことは歴史が証明している。

 今回に似たケースとなる、1984年のジャパンCもそうだった。

 同レースには、前年の三冠馬で、直前のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)を制したミスターシービーと、その同世代の好敵手で、この年のGI宝塚記念(阪神・芝2200m)の覇者であるカツラギエース、そしてこの年に無敗の三冠馬となったシンボリルドルフが出走した。

 ただ、当時のジャパンCではまだ日本馬の勝利がなく、外国招待馬が優勢だった。そのため、ミスターシービーこそ1番人気に推されたが、シンボリルドルフは4番人気、カツラギエースは10番人気と、これらがレースにおける「3強」ではなかったものの、日本を代表する3頭が強豪・外国馬にどう立ち向かうのか、大きな注目を集めていたのは確かだ。

 そしてレースは、カツラギエースが逃げ切り勝ち。シンボリルドルフが3着、ミスターシービーが10着という結果に終わった。つまり、「3強」が並び立つことなく、戦前の評価を大きく裏切る結末となったのである。

 そういった例も踏まえて、デイリー馬三郎の木村拓人記者は「今年の"3強"も決して盤石とは言えない」と言う。

「個人的な3強の評価ですが、まずコントレイルは正直、余力がないように思えます。前走のGI菊花賞(1着。10月25日/京都・芝3000m)では、適した条件ではないなか、アリストテレスに最後まで苦しめられる競馬を強いられましたからね。実際、1週前の動きがこの馬らしくなかったことが気になります。

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