1番人気診断。コントレイルはデアリングタクトほど盤石とは言えない
10月25日に行なわれるGI菊花賞(京都・芝3000m)。コントレイル(牡3歳)が無敗での三冠制覇を目指す。先週のGI秋華賞で、史上初の無敗での牝馬三冠を成し遂げたデアリングタクトに続く快挙達成なるか、注目である。
最終調整を終えて、無敗の三冠達成に挑むコントレイル だが、そのハードルは決して低くはない。
これまでの日本競馬の歴史を振り返ると、GI皐月賞、GI日本ダービーの二冠を制して、菊花賞に挑んだ馬は15頭。そのうち、7頭が三冠馬になっている。
逆に言えば、半数以上が三冠を逃している、ということだ。グレード制導入(1984年)以降を見ても、ミホノブルボン(1992年)、ネオユニヴァース(2003年)、メイショウサムソン(2006年)の3頭が、惜しくも三冠を果たすことができずに涙を飲んでいる。
そもそもダービー馬は、意外にも菊花賞で揮わない。過去30年の結果を見ても、14頭が出走して3勝、2着2回、3着3回、着外6回。勝率は、わずか21.4%となっている。
やはりダービーと菊花賞では、求められる能力が明らかに異なる、ということ。その結果、夏を越して力をつけてきた馬や、長丁場に秀でた馬たちが台頭する姿がしばしば見られるのだろう。
1番人気の戦績はどうか。過去10年の結果を見れば、5勝、2着1回、3着2回、着外2回。勝率50%、複勝率80%と悪くはない。しかしながら、その前の10年間(2000年~2009年)は、2勝、2着0回、3着2回、着外6回。勝率20%、複勝率40%と、その成績は今ひとつ。菊花賞が「荒れるGI」というイメージがある所以だろう。
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