菊花賞で無敗の三冠に挑むコントレイルに、本当に敵はいないのか? (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 菊花賞でも1998年に、驚異的なハイペースで逃げたセイウンスカイが、断然人気のスペシャルウィークの追撃を振り切って完勝している。そんな芸当ができる馬がいるかどうか、だ。先述のトラックマンが言う。

「セイウンスカイは、前半の1000mを59秒台でいって、中盤の1000mを64秒台に落として、最後の1000mを再び59秒台でいって踏ん張った。あれほど強力な逃げを打てる馬は、今回のメンバーの中には見当たらない。また、あんな逃げを可能にした横山典弘騎手のような、"腹の据わった"騎乗ができる騎手も見当たりません」

 要するに、コントレイルのライバルはいない、ということだ。

「菊花賞を勝つのは強い馬」――今年の菊花賞は、その格言をあらためて証明してくれるのではないだろうか。

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