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秋華賞でデアリングタクトに死角あり?
一抹の不安をあら探しした

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

「牝馬三冠」最後の一戦となるGI秋華賞(10月18日/京都・芝2000m)が目前に迫っている。

 今年の注目は何と言っても、デアリングタクト(牝3歳)だ。

史上初となる無敗での「牝馬三冠」達成を目指すデアリングタクト史上初となる無敗での「牝馬三冠」達成を目指すデアリングタクト 昨秋にデビューして、ここまで4戦全勝。GI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)も、GIオークス(5月24日/東京・芝2400m)も制して、1957年のミスオンワード以来、史上2頭目の無敗の牝馬二冠馬となった。

 このまま秋華賞を勝てば、史上6頭目の牝馬三冠馬となるが、無敗となると史上初の快挙だ。

 今のところ、この快挙達成に対して、不安や疑問を差し挟む声はほとんど聞かれない。課題の夏も無事に乗り切って、栗東に帰厩後の調整過程も順調。追い切りも予定どおりにこなしている。視界は至って良好だ。

 帰厩時の馬体重は490kgほど。この春は460台で安定していたことを考えると、20数kgも増えたことになるが、同馬を管理する杉山晴紀調教師によれば、「そのほとんどが成長分」だと言う。その後、稽古で追われるごとに体は締まっており、秋華賞当日、仮に馬体重が大幅に増えていたとしても、太め残りということはないだろう。

 つまり、馬体的には春よりも間違いなくパワーアップしている、ということだ。

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