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安田記念はアーモンドアイ以外で勝負。
超GⅠ級マイラーが成長している (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 今年の初戦になったGⅡマイラーズC(京都/芝1600m)でも直線で楽に抜け出して突き放す圧勝で、幸先がいいスタートを切っている。この馬も4月末の香港GⅠチャンピオンズマイルの遠征を予定していたが、世の情勢から早々に目標を安田記念に切り替えたため、アーモンドアイに比べると臨戦過程も順調だ。

 東京の芝1600m戦では、昨年の安田記念、GⅢ東京新聞杯の2戦2勝。ここまでのレースぶりから、過去の名マイラーの中に入っても遜色ない力の持ち主と見ており、昨年に続くアーモンドアイの撃破も夢ではない。父ステイゴールドは、自身も7歳時にGⅠ香港ヴァーズ(芝2400m)を勝利するなど成長力に長けていて、産駒もその傾向が強い。5歳を迎えたインディチャンプが、昨年以上に力をつけていることも期待できる。

 また、グランアレグリア(牝4歳/美浦・藤沢和雄厩舎)も相当な能力の持ち主だ。昨年のGⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)を、アーモンドアイを上回るレースレコードの1分32秒7で制し、暮れの阪神C(阪神/芝1400m)も5馬身差の圧勝。現役屈指のスピードを持っている。

 前走のGⅠ高松宮記念(中京/芝1200m)は2着に敗れたが、重馬場でスタートダッシュがやや遅れながら直線でものすごい末脚を見せており、まさに「負けて強し」の内容だった。今回と同じ舞台で行なわれた昨年のGⅠNHKマイルCでは、やや気負ったようで力を出せず5着に敗れた。しかし4歳になり、精神的にも成長したようで、今ならよほどのことがない限り力を出し切れるだろう。

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