2020.05.23

オークスの本命はデアリングタクト。
伏兵は「別路線組」に隠れている

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 無観客競馬が続いていますが、今週と来週は3歳クラシックの二冠目、GIオークス(5月24日/東京・芝2400m)と、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)が行なわれます。

 競走馬にとっては、一生に一度となる世代の頂点を決める舞台。大変な状況のなか、競馬はここまで中止や延期になることなく、最高峰となるレースも無事に開催されることを、まずは喜びたいと思います。

 さて、今年の牝馬戦線は、GI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)の前までは「大混戦」と言われていましたが、非常にタフなレースをデアリングタクト(牝3歳)が完勝したことで、一気に同馬の「1強」ムードへと変わりました。

 2着レシステンシアとの着差はコンマ2秒差でしたが、たしかにその数字以上の差を感じさせる勝ち方でした。個人的にも、1頭だけ「他馬より一枚も、二枚も上」と思いました。

 レースとしては、逃げたスマイルカナ(牝3歳)と2番手レシステンシアが、道悪を利してそのまま押し切ろうか、という展開。それを、デアリングタクトがただ1頭、大外から差し切ったのですから、明らかに次元が違いましたね。

 そして迎えるオークス。レシステンシアは距離適性を優先して、GI NHKマイルC(東京・芝1600m)に矛先を変えました。逃げ粘った3着スマイルカナは、脚質的に東京コースや距離延長が合うとは思えません。4着以下はさらに差がありましたから、馬場状態やコースが変わって、多少の巻き返しは図れても、デアリングタクトを逆転するまでには至らないでしょう。

 つまり、桜花賞組とは勝負づけが済んだ、と考えています。

 デアリングタクト自身、オークスに向けて不安要素はありません。折り合いを苦にする様子はありませんし、どのレースにおいても、ゴール前では一番よく伸びてきます。2400mに対応できるか? というより、2400mならば、もっと強い姿を見せてくれるのではないかと思っています。

 父エピファネイアも、ダービーではキズナの2着と奮闘。GI菊花賞では5馬身差の大勝で戴冠を果たしました。古馬となってからも、好メンバーがそろったGIジャパンCで4馬身差の圧勝劇を披露。距離が延びて、ますます強い競馬を見せてきました。

 その血をしっかりと受け継いでいれば、府中の芝2400mはデアリングタクトにとって、最高の舞台になるでしょう。