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良血スカイグルーヴが「打倒・
デアリングタクト」の一番手となるか

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2020年クラシック候補たち
第12回:スカイグルーヴ

 4月12日に行なわれた牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)は、2番人気のデアリングタクトが快勝。無傷の3連勝で一冠目を手にした。

 最後の直線では馬場悪化で各馬が伸び悩むなか、1頭だけ大外から強襲。完全な勝ちパターンだった1番人気レシステンシアも、ゴール前できっちり差し切った。その盤石の内容から、GIオークス(5月24日/東京・芝2400m)での二冠達成も濃厚と見られている。

 しかし、そのオークスでは、別路線から戴冠を狙う大物がいる。美浦トレセンの木村哲也厩舎に所属するスカイグルーヴ(牝3歳/父エピファネイア)である。

 祖母がGI2勝のアドマイヤグルーヴ。叔父には二冠馬のドゥラメンテがいる。さらに、曾祖母がエアグルーヴという、まさに日本屈指の血筋からなる良血馬だ。

桜花賞とは別路線から、オークスでの戴冠を狙うスカイグルーヴ桜花賞とは別路線から、オークスでの戴冠を狙うスカイグルーヴ デビュー戦となった2歳新馬(11月3日/東京・芝2000m)では、単勝1.4倍という断然の1番人気に推された。そして、その期待に応える圧巻の走りを披露した。

 スカイグルーヴは押し出されるように先頭に立つと、4コーナーまでゆったりと馬群を引っ張っていった。直線、他の馬たちは一斉にスパートをかけるが、先頭をいくスカイグルーヴの鞍上、クリストフ・ルメール騎手は手綱を持ったまま。それでも、懸命に追う他馬を尻目に、その差はグングンと広がっていった。

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