3連続完勝のラヴズオンリーユー。
魅惑の良血馬はクラシック級の評価
2019年クラシック候補たち
第15回:ラヴズオンリーユー
3歳牝馬の頂点を争うGIオークス(東京・芝2400m)が5月19日に行なわれる。
このレースの行方を占ううえでは、クラシック初戦のGI桜花賞(4月7日/阪神・芝1600m)に出走したグループと、別路線から参戦する面々との能力比較がひとつのカギとなるが、今年は別路線組の中に、本命候補にも挙げられている1頭がいる。
栗東トレセン(滋賀県)の矢作芳人厩舎に所属するラヴズオンリーユー(牝3歳/父ディープインパクト)である。
忘れな草賞を圧勝したラヴズオンリーユー 海外GIのドバイターフ(UAE・芝1800m)をはじめ、重賞3勝のリアルスティールが全兄。そうした血統背景から、デビュー前から注目される存在だった。
そして、初陣から評判どおりの強さを見せつけた。昨秋の2歳新馬(11月3日/京都・芝1800m)で、牡馬相手に快勝。メンバー最速の上がり33秒9の末脚を繰り出して、最後はほとんど追うことなく、楽々とゴール板を通過していった。
2戦目の500万下特別・白菊賞(11月25日/京都・芝1600m)でも、高いポテンシャルを存分に見せつけた。中団待機から4コーナーで一気に外へ持ち出すと、直線では鋭く反応して悠々と先頭へ。再び余裕たっぷりの競馬を見せて、2連勝を飾った。
その後、当初は桜花賞トライアルに向かう予定だったが、脚部不安を発症して戦線離脱を余儀なくされた。それでも、桜花賞を前にして復帰の目処が立ち、桜花賞当日のオープン特別・忘れな草賞(4月7日/阪神・芝2000m)から、オークスに向かうことになった。
その復帰戦となった忘れな草賞。期待と不安が入り混じるなか、ラヴズオンリーユーは後方から徐々に進出し、直線入口では先頭に並びかけていった。すると、ここでもほとんど追うことはなく、文字どおりの圧勝劇を披露。2着以下に3馬身差をつけて、次なるGI戦へと弾みをつけた。
まさに圧倒的な強さで3連勝を決め、いよいよ大一番に挑むラヴズオンリーユー。重賞経験はないものの、これまでの内容から桜花賞組にも劣らぬ存在として、かなりの評価を受けている。
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