NHKマイルCは大荒れか。末脚自慢の穴馬3頭に一発の匂いがプンプン (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 左回りも、中京の未勝利戦を勝っており、問題ありません。マイルの持ち時計も1分33秒3と、1分32秒7のグランアレグリアに次ぐ存在。自分の競馬に徹することができそうな今回は、さらに時計を詰めることも可能でしょう。小柄ゆえ、馬体の維持がポイントになりますが、極端に馬体重を減らすことがなければ、一発の魅力を秘めていると思いますよ」

 一方、松田記者も気になる馬がもう1頭いるという。

ヴァルディゼール(牡3歳)です。新馬戦から、当社の社杯である日刊スポーツ賞シンザン記念(1月6日/京都・芝1600m)と連勝。シンザン記念の勝ち馬からは近年、ジェンティルドンナ、ミッキーアイル、アーモンドアイなど、S級の馬が続々と登場しています。同馬もそんな1頭になっても不思議ではありません。

 前走のGIIIアーリントンC(4月13日/阪神・芝1600m)では、直線で他馬と接触する不利があっての8着。それでいて、勝ち馬からコンマ2秒差なら、決して悲観する内容ではないでしょう。

 流れに乗って、ゴールまでグングン加速していく脚を使うタイプで、直線が延びれば延びるほど、競馬はしやすいはず。広くて、長い直線の東京で、一段と高いパフォーマンスを発揮してくれるのではないでしょうか」

 令和になって初のGI。はたして、「3強」が評判どおりの実力を示すのか。それとも、思わぬ伏兵が台頭するのか。できることなら、ここに挙げた3頭が"大穴"という奉祝の花火を打ち上げてくれることを期待したい。

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