ダノンキングリーが凄まじく成長。打倒サートゥルナーリアへ絶好調だ (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Kyodo News

 GI朝日杯フューチュリティS(12月16日/阪神・芝1600m)の覇者で、4戦4勝のアドマイヤマーズをはじめ、話題の素質馬が集うなか、最内1番枠からスタートしたダノンキングリーは、3~4番手のインを追走。直線に入ってしばらくすると、逃げたアドマイヤマーズの内を突いて、鮮やかな差し切り勝ちを収めたのだ。

 32秒9の上がりをマーク。粘り強さが身上の2歳王者を並ぶ間もなくかわし、最後は1馬身4分の1ちぎった。底知れない瞬発力を見せた新たなクラシック候補の登場に、多くのファンが胸を躍らせた。

 地方交流GIのJBCスプリント(川崎・ダート1400m)を含め、中央・地方のダート重賞で9勝を挙げているダノンレジェンドを兄に持つダノンキングリー。兄とは違う舞台で脚光を浴びることになったが、同馬に関わる人々の評価は兄同様にすこぶる高い。

 とりわけトーンが上がっているのが、主戦の戸崎圭太騎手。全3戦コンビを組んでいる鞍上の絶賛ぶりを、関東競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「(戸崎騎手は)どちらかというと控えめなコメントの多いジョッキーなんですが、ダノンキングリーに関しては、デビュー時から一貫して手放しで称えています。『体のバネ、それによって生まれる最後の切れ味は、かなりのもの』と語ったうえで、『折り合いもまったく問題がなく、皐月賞はもちろん、日本ダービー(5月26日/東京・芝2400m)まで楽しめる』と話していました」

 戸崎騎手は、昨年もエポカドーロで皐月賞を制し、ダービーでも2着に入っている。その経験を踏まえての言葉だけに、信頼度の高い評価と言えよう。

 また、ダノンキングリーには、クラシックを目前にしての成長力にも目を見張るものがあるようだ。先述のトラックマンが続ける。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る