父キンカメで期待膨らむ。ダンスディライトは偉大な母を超えられるか (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 それでも、秋華賞のあと、歴戦の古馬が相手となるGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)、GIマイルCS(京都・芝1600m)にも出走。ともに2着と好走して、"天才少女"ぶりをあらためてアピールした。

 4歳時には極度のスランプに陥った。春から夏にかけては、ふた桁着順に沈むレースも何度かあった。最終的にその年は未勝利に終わったが、秋になると、天皇賞・秋で3着、マイルCSで4着と善戦。徐々に復活の兆しを見せていた。

 そして、迎えた5歳。同年(2006年)に新設されたGIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)で優勝。2つ目のGIタイトルを獲得すると、夏にはアメリカの重賞も制して、秋にはマイルCSで再び2着と好走した。

 引退後も、繁殖牝馬として活躍。GIIIフェアリーS(中山・芝1600m)を勝ったダンスファンタジア(牝/父ファルブラヴ)や、GI秋華賞で3着という結果を残したカイザーバル(牝5歳)などを出している。

 そんなダンスインザムードの子どもが、デビューを控えた今年の2歳馬にもいる。栗東トレセン(滋賀県)の松永幹夫厩舎に所属するダンスディライト(牡2歳/父キングカメハメハ)である。

「天才少女」と呼ばれたダンスインザムードの子、ダンスディライト「天才少女」と呼ばれたダンスインザムードの子、ダンスディライト

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