ジャパンC、穴党記者が「打倒アーモンドアイ」に指名した意外な4頭 (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 片や、松田記者が一番に期待するのは、昨年の覇者シュヴァルグランだ。

「同馬は、GI天皇賞・春(京都・芝3200m)で2年連続2着となるなど、ステイヤーの地位を確立していますが、実際のところ、もっとも得意としているは、8戦4勝、2着1回、3着2回、着外1回という2400m戦です。唯一、馬券圏外に敗れたのは、休み明けの前走・GII京都大賞典(4着。10月8日/京都・芝2400m)だけ。東京コースも3戦2勝、2着0回、3着1回、着外0回と相性がよく、巻き返すだけの舞台は整っています。

 また、ハーツクライ産駒の6歳馬という点でも魅力を感じます。成長力に富む同産駒は、年齢を重ねるごとに完成していくからです。父ハーツクライもシュヴァルグラン同様、若駒時代は末脚で勝負するタイプでしたが、古馬となって体が完成していくと、先行策が取れるようになって、新境地を見出しました。ディープインパクトを下した有馬記念がいい例です。

 シュヴァルグランにとっては、好位のインから抜け出した昨年の走りが、その理想型。今年は未勝利でも、実績は見劣りしません。叩き2戦目で大一番を迎えられる今回は、昨年の再現が大いに期待できます」

 松田記者ももう1頭、意外な馬を推奨する。

「イギリスからやって来たサンダリングブルー(せん5歳)です。国際レーティング119は、もう1頭の外国招待馬カプリ(牡4歳)よりも上(※ちなみに、日本馬最上位のレイデオロの国際レーティングは123)。5歳となった今年、重賞で2勝するなどようやく本格化した感があって、とても楽しみな存在です。

 しかも、英インターナショナルS(3着。8月22日/イギリス・芝2050m)、カナディアン国際S(2着。10月13日/カナダ・芝2400m)と、今年のGIで好走した2戦は、どちらも左回り。府中コースの適性も高そうで、一発あっても......」

 今年の東京開催のフィナーレを飾る大一番。はたして、ひと足早い"ビッグボーナス"をもたらしてくれる馬はいるのか。ここに挙げた4頭が、その候補であることは間違いない。

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