中京記念は人気馬無視。2頭の5歳牝馬が「勝つのは私」とライバル宣言 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi/AFLO

 ディープインパクト産駒はこのレースで4戦1勝。2016年に7番人気のガリバルディが勝利するなど、中京競馬場の1600mコースでは、全種牡馬の全体でも2位キングカメハメハの13勝を大きく引き離す33勝と好成績が残っている。

 鞍上はミルコ・デムーロ騎手。過去、同騎手がこの馬に騎乗したレースは前述の長久手特別、雲雀Sの2戦2勝と相性は抜群だ。今回の斤量は52kgと過去最軽量なこともプラス材料。多くの好条件が揃ったワントゥワンの重賞初制覇に期待したい。

 続いてはミエノサクシード(牝5/高橋亮厩舎)。この馬もワントゥワンと同じ5歳牝馬で、ここ2戦はGII阪神牝馬Sで6着、前走のGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)で3着という成績だ。阪神牝馬Sでは勝ち馬から0秒4差、マーメイドSも勝ち馬から0秒3差と惜しい競馬を続けている。

 この馬のパフォーマンスで注目したいのは3走前となる昨年12月の元町S(阪神・芝1600m)。16頭立てのこのレースで、4コーナー13番手という後方待機から、直線で一気に差し切った。上がり3Fタイム33秒3という素晴らしい瞬発力を見せている。それまでは1800m戦での好成績が目立っていたが、3歳時の未勝利戦以来となる1600mの勝利はなかなかのインパクトで、マイル戦での重賞制覇が期待できる存在となった。

 今回は叩き(調整も含めたレース)3戦目。状態は上向くだろうし、走り頃だろう。ただ、近走は体重が増え続けており、前走は元町Sのときから10kg増の464kgという過去最高体重だった。454~456kgくらいで出てこられればベストだろう。当日の馬体重にも注意が必要だ。

 ミエノサクシードと同じ父ステイゴールドの産駒は、昨年の同レースで5番人気ウインガニオンが勝利し、2番人気グランシルクが2着とワンツーフィニッシュを決めている。ワントゥワン同様、好材料が豊富なこの馬にも大いに期待したい。

◆中京記念は穴馬3頭が「たまや~」と波乱の花火を咲かせたがっている

◆ワグネリアンに続け! 世代の「エース」プランドラーは走りも気性も◎

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