宝塚記念。夏の旅行でビジネスクラスに乗せてくれる優しい4頭がいる (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ヴィブロスは人気が予想され、穴とは言えないが、前述のとおり宝塚記念における牝馬の強さを考えれば、無視はできない。馬券の中心として考えなくとも、ヒモには入れておきたい存在だ。

 片や、"オイシイ"のはスマートレイアーだ。8歳のベテラン牝馬だが、昨秋のGII京都大賞典(京都・芝2400m)を勝って、年末には海外GIの香港C(シャティン・芝2000m)で5着と奮闘するなど衰えは感じられない。

 前走のGI天皇賞・春(4月29日/京都・芝3200m)でも、初挑戦の長距離戦で後方15番手から追い込んで7着。勝ち馬とはコンマ6秒差と、着順ほど負けてない。

 8歳となって、もはや「伸びしろはない」と見られて、今回も人気が上がることはないだろうが、調子は決して悪くない。牝馬が強く、それも人気薄馬が台頭しているこの舞台なら、一発あっても不思議ではない。

 続いて着目したいのは、ステップレースであるGIII鳴尾記念(阪神・芝2000m)からの参戦組だ。

 2015年に6番人気で勝ったラブリーデイは、鳴尾記念を制してここに挑んだ。また、2014年に9番人気で2着となったカレンミロティックも、鳴尾記念4着からの転戦。その他、2012年に6番人気で3着に入ったショウナンマイティ、2013年に5番人気で2着に食い込んだダノンバラードも、同じローテーションだったのである(前者は鳴尾記念2着、後者は同3着)。

 春の古馬GI戦からステップしてくる馬と比べて、鳴尾記念からの参戦馬はどうしても評価が低くなりがちだ。しかし、このレースからの参戦組は上り調子にあるため、軽視は禁物なのだ。

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