横山ルリカのオークス予想はマジ本気。本命はまさかの「別路線組」だ (3ページ目)

  • 土屋真光●構成 text by Tsuchiya Masamitsu  織田桂子●写真 photo by Oda Keiko

 前走のフローラS(4月22日/東京・芝2000m)は、あれだけ前残りの展開でもごぼう抜きで勝ち、とんでもない馬がいたんだと思って、オークスはこの時点で本命にしようと考えました。当日はプレゼンターをやらせていただいて、表彰式後にデムーロ騎手にお話を聞いたら、「馬が強かったです」と絶賛していました。あの自信は間違いなく、これは本番でも"もってきちゃうな"と。マイルの桜花賞よりも中距離に適性があると狙っての使われ方もいいですね。

 逆に桜花賞の上位組は、阪神のマイルに適性がありすぎる馬たちなのかな、という考え方もあります。結局、阪神ジュベナイルフィリーズの上位の馬が桜花賞でも上位にきていますし。桜花賞が堅くてオークスが荒れる、というのは、その年は桜花賞とオークスで適性が全然変わるからだと考えます。

 桜花賞を振り返ると、ラッキーライラックは例年なら勝っていたと思います。本当にアーモンドアイがすっごいところから飛んできたなと気になって、パトロールビデオを見たんです。普通のレース映像での印象と全然違っていて、楽々と大外から一気に伸びてきたのではなかった。パトロールではヨレていて、手前も何回も変えて、あっちいったりこっちいったりな感じで、子供っぽい走りに見えたんです。

 これについてはいろんな考えができて、それだけフラフラしても強いんだ、という見方と、逆に2400mであの走り方では結構キツいんじゃないか、疲れもすごい溜まるんじゃないか......とも考えられます。アーモンドアイはここまで新馬戦のあと2カ月、そのあとは3カ月おきと、基本的に間隔を空けていた馬。それが、今回は1カ月半しかない。そこはつけ入るスキがあるのでは。追い切り後の関係者のコメントはいいお話が並んでいますから、サクっと勝たれちゃうのかもしれませんけど(笑)。

 対照的にラッキーライラックは、桜花賞でも直線はまっすぐ走っていて、レース内容も完璧だったと思います。あれだけマークされて、普通だったら潰されちゃうこともありますが、やっぱり勝っちゃうんだと思わせる内容の2着でしたからね。アーモンドアイには差されましたけど、ラッキーライラックも止まってない。今回、2番枠をひいて、コースロスなく道中を進められれば、オルフェーヴル産駒ですし、距離が延びての逆転もなくはないと思っています。

 サトノワルキューレ以外の別路線組では、オールフォーラヴですかね。アルメリア賞(3月4日/阪神・芝1800m)では結構な不利を受けていましたけど、これがなければ無敗でオークスに挑んできたと思います。桜花賞に見向きもしないで、早くからオークスを目標に絞った、意図が見えるローテーションはサトノワルキューレとも似ています。忘れな草賞(4月8日/阪神・芝2000m)を勝った馬というのは、オークスでは勝つか、どこにもいないかとなりますが、この馬については勝てる可能性もあるのでは。オークスは結局、桜花賞、フローラS、忘れな草賞組が勝っています。今年の流れなら、気になる馬です。

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