オークスは中波乱だ。5~6番人気の
馬券に「当たり」と書いてある (4ページ目)
5~6番人気の馬という点では、もう1頭、候補馬がいる。カンタービレである。
12月にデビューした同馬は、3戦目で初白星を挙げた。すると、いきなりGIIIフラワーC(3月17日/中山・芝1800m)に参戦し、連勝を飾ったのだ。好位から早めに先頭に立って、そのまま押し切る堂々としたレースぶりは圧巻だった。
ただ、同レースで2着との着差がクビと僅差だったこと、今回はそれ以来のレースになることが懸念されて、伏兵の1頭という評価にすぎない。まさしく、過去の好走馬と同じ5~6番人気が予想され、押さえておきたい1頭だ。
カンタービレに食指が動くのには、もうひとつ理由がある。
過去10年の結果を改めて見てみると、「連勝してオークスに臨んだ馬の好結果」が目立っている。
いい例が、先にも触れた2011年に7番人気で勝利したエリンコートと、昨年6番人気で2着と好走したモズカッチャンだ。
エリンコートは、500万下、忘れな草賞と連勝してオークスへ。モズカッチャンに至っては、未勝利、500万下、フローラSと3連勝を飾って大一番に臨んだ。
この2頭は、下級条件からオープンクラスまで連勝しながらも、「相手関係に恵まれた」と見られたり、「やはり桜花賞組が上」と考えられたりして、人気が上がらなかった。しかし、連勝できる能力と勢いは、この舞台でも武器になった。
つまり、重賞勝ちを含めて連勝して挑んでくるにもかかわらず、伏兵扱いのカンタービレも同様である。過去の例から、同馬を甘く見てはいけない。一発の可能性は大いにある。
3歳牝馬の頂上決戦。2400mの過酷な一戦を制するのは、どの馬か。未知なる舞台で、前評判とは異なる新たな"女王"が誕生しても不思議ではない。
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