オークスは絶対能力。有力2頭の疑問視は「イテテッ」と大ケガするぞ (3ページ目)
桜花賞3着は、阪神ジュベナイルフィリーズ2着、GIIチューリップ賞(3月3日/阪神・芝1600m)3着のリリーノーブル(牝3歳/藤岡健一厩舎)だった。父ルーラーシップは香港GIクイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)の勝ち馬で、種牡馬としては昨年のGI菊花賞(京都・芝3000m)を勝ったキセキや、今年のGIIアメリカJCC(中山・芝2200m)を勝ったダンビュライトを出す中長距離タイプ。距離が延びて、さらに良さが出る可能性も大きい。GII報知杯4歳牝馬特別3着で、オークス7着の祖母バプティスタなど近親に重賞入着馬は多いものの、勝ち馬はいないファミリーだけに、一族悲願の重賞勝ちをこの大舞台でとの思いは強い。
オークストライアルのGIIフローラS(東京・芝2000m)を豪快な追い込みで勝ったサトノワルキューレ(牝3歳/角居勝彦厩舎)。ディープインパクト産駒で、母ヒアトゥウィンは南アフリカで芝1600~1800mのGIを2勝している馬。母の父ロワノルマンは芝12F(約2400m)の米GIサンセットHの勝ち馬なので、血統的な距離適性は2400mでも問題ないだろう。ただ、フローラSはメンバー的にレースレベルが高いとは思えず、桜花賞の上位組を相手に同じ競馬で勝ち負けするのは難しいと見ている。
もう1頭、血統的に注目したいのがロサグラウカ(牝3歳/尾関知人厩舎)だ。新馬戦(福島・芝2000m)、水仙賞(2月24日/中山・芝2200m)と2戦2勝で、父はリリーノーブルと同じルーラーシップ。祖母ローズバドが2001年のオークス2着馬で3代母ロゼカラーも1996年オークス4着と、オークスで惜敗を重ねてきた牝系だ。その牝系に、オークス馬を母(エアグルーヴ)と祖母(ダイナカール)に持つルーラーシップがつけられた配合はオークス制覇を意識させるのに十分なものだ。牝系の悲願を達成することができるか注目したい。
以上、5頭を取り上げたが、桜花賞上位2頭はかなり強いと見ているので、この2頭を中心に、穴馬としてロサグラウカを挙げておきたい。
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