土壇場で手にした出走権。ランドネは「強運」をオークスで発揮するか

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

2018年クラシック候補たち
第15回:ランドネ

 4月29日に行なわれたオークストライアルのスイートピーS(東京・芝1800m)。例年、2着までに優先出走権が与えられてきたこのレースは、今年から1着のみに権利が与えられる形に変更された。

 そのたった1枚の切符を手にしたのは、角居勝彦厩舎(栗東トレセン/滋賀県)のランドネ(牝3歳/父ブレイム)だった。

オークストライアルのスイートピーSを制したランドネオークストライアルのスイートピーSを制したランドネ 初陣は今年2月。同世代のライバルたちに比べて、かなり遅いキャリアのスタートとなった。それでも、そのデビュー戦でクビ差の2着とまずまずの走りを見せると、2戦目の3歳未勝利(3月17日/阪神・芝2000m)では、先頭に立ってペースを握って逃げ切り勝ち。2着に3馬身差をつける完勝だった。

 唯一の大敗を喫したのは、続く3戦目のオープン特別・忘れな草賞(4月8日/阪神・芝2000m)。前走と同じ舞台だったが、スタート直後から激しくかかって、直線に入ると失速。8着に沈んでしまった。

 しかし、そこから巻き返したのが、先述のスイートピーSである。好スタートから2番手につけると、前走とは打って変わって、きっちり折り合った。そのまま好位で直線を迎えて早め先頭に立つと、上がり33秒9の脚を駆使して後続の追撃を振り切った。

1 / 2

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る