オークスで凱歌を。カンタービレが、打倒アーモンドアイに燃えている (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 好位から抜け出す横綱相撲の競馬はもちろん、トーセンブレスと並んでからも抜かせない二枚腰には、クビ差という着差以上の強さが感じられた。

 さらに、このとき下したトーセンブレスはフラワーC後、桜花賞に出走して4着と好走。その比較から、カンタービレが世代上位の力を持っていることは容易に想像できる。

 同馬はこのあと、満を持してオークスへと向かう。陣営としても、本番を大いに楽しみにしているようだ。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「未勝利、フラワーCと2連勝できたことについて、陣営は『能力がないとできないこと』と高く評価。カンタービレの素質面をかなり買っているようです。現にフラワーCでは、ごまかしの利かない競馬で押し切りました。『(オークスの)2400mの距離は何とも言えないが、実力はある』と、それなりの手応えをつかんでいることは間違いないでしょう」

 4戦中3戦でコンビを組んできたミルコ・デムーロ騎手は、オークストライアルのGIIフローラS(4月22日/東京・芝2000m)を勝った同厩のサトノワルキューレにも騎乗。本番のオークスでどちらの手綱を取るのかは、まだ決まっていない。

 先述のトラックマンによれば「どちらも期待の3歳牝馬だ」と、デムーロ騎手は2頭のポテンシャルに惚れ込んでいるという。最終的にどちらに鞍上するのか、かなり悩ましい選択となりそうだ。

 ちなみに、カンタービレがフラワーCを勝ったあと、桜花賞に向かわず、オークスに直行する理由について、トラックマンはこう明かす。

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