天皇賞・春よりカンタンだ。8頭立てQE2世カップでGWはウハウハ
「姉さん、事件です」
思わず、そう言いたくなるくらいハプニングが続く、今年のクイーンエリザベス2世カップ(以下QE2世C、4月29日/シャティン・芝2000m)。今年から、春の香港の国際招待GIレース3競走であるQE2世C、チャンピオンズマイル(シャティン・芝1600m)、チェアマンズスプリントプライズ(シャティン・芝1200m)が同一開催日となった。ただし、日本で馬券発売があるのは、アルアイン(牡4歳)とダンビュライト(牡4歳)が出走するQE2世Cのみとなっている。
初の海外遠征となる昨年の皐月賞馬、アルアイン
そのQE2世Cに出走するのは8頭。2頭の日本調教馬以外は、6頭すべて香港調教馬となっている。ベテランが強い傾向のある香港の中距離路線だが、今年はめずらしく全馬が5歳以下。かといってメンバーが小粒かというとそうではない。
昨年の香港カップ(12月10日/シャティン・芝2000m)を逃げ切ったタイムワープ(せん5歳)を筆頭に、昨年のQE2世C2着馬のパキスタンスター(せん5歳)、3月に行なわれた香港ダービー(3月18日/シャティン・芝2000m、4歳限定)を圧巻の末脚で制したピンハイスター(せん4歳)、一昨年の豪GIクイーンズランドダービー(イーグルファーム・芝2400m)を制して香港に移籍したイーグルウェイ(せん5歳)、昨年の香港ヴァーズで3着馬トーセンバジル(牡6歳)と1馬身差の5着だったゴールドマウント(せん5歳)など、いずれも一発の実力を秘める馬たちだ。
そんなメンバーに挑むのが、日本の4歳馬2頭。アルアインは同じ距離のGI皐月賞(中山・芝2000m)をレースレコードで勝利しており、ダンビュライトはその皐月賞で3着となったほか、4歳になってGIIアメリカジョッキーズクラブカップ(1月21日/中山・芝2200m)を勝利して勢いに乗っている。
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