ラッキーライラック対アーモンドアイ。桜花賞バトルはどちらが勝つか (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by Yamane Eiichi /AFLO

 2歳女王に輝き、前走のチューリップ賞で4戦4勝というラッキーライラックの戦績は昨年、断トツの1番人気となったソウルスターリングと同じである。「無敗」は強さを示しているわけだが、弱点や課題が見えていないという不安もある。実際、ソウルスターリングは初の稍重馬場を気にしてか、桜花賞は3着に敗れた。ラッキーライラックは4戦とも良馬場だったので、道悪になれば、初めての経験であり、未知数のファクターとなる。

 ただ、これまで見せた走りは極めて安定した強い内容で、普通にレースができれば勝利する可能性は高い。桜花賞だけでなく、GIオークス(5月20日/東京・芝2400m)、GI秋華賞(10月14日/京都・芝2000m)と、牝馬の三冠すべてを制しても不思議ない実力馬と見ている。

 血統は父が三冠馬オルフェーヴルで、母は米GIアシュランドS(キーンランド・ダート1700m)を勝ったライラックスアンドレース、近親にミッキーアイル(GI NHKマイルC)、アエロリット(NHKマイルC)などがいる煌(きら)びやかなもので、こちらも桜花賞馬に相応しいものである。

 ラッキーライラックの次に支持を集めるのは、GIIIシンザン記念(1月8日/京都・芝1600m)を勝ったアーモンドアイ(牝3歳/美浦・国枝栄厩舎)だろう。同レースは牡馬との混合戦で実績馬も揃ったが、10月の未勝利戦(東京・芝1600m)を勝って以来、約3カ月ぶりの実戦、スタートでの出遅れ、そして稍重の馬場をものともせず、4コーナー9番手(11頭立て)から鋭く力強い末脚を繰り広げ差し切った。その末脚に大物感を覚えた人も多いことだろう。

 今回はそれ以来3カ月ぶりのレースになる。過去の桜花賞馬で、3カ月以上の休み明けで勝利した馬は皆無で、ローテーション的には割り引かざるを得ない。

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