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まもなくデビュー。サトノダイヤモンドの
妹、マルケッサの前評判

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第21回:マルケッサ

 去る10月1日、「世界最高峰のレース」とも言われるGI凱旋門賞(フランス・芝2400m)が開催され、日本からはGI2勝のサトノダイヤモンド(牡4歳)が挑戦した(同馬の帯同馬としてサトノノブレスも出走)。

 サトノダイヤモンドは、前哨戦となる9月のGIIフォワ賞(フランス・芝2400m)にも出走。欧州特有の重い馬場に苦しんで、まさかの4着に敗れた。そして、巻き返しが期待された本番でも、やはり同様の馬場に脚をとられて、15着という大敗を喫した。

 目を疑うような惨敗だった。関係者に限らず、日本のファンにとっても、非常にショッキングな結果だった。ただ逆に言えば、あそこまでの大敗が想像できないほど、サトノダイヤモンドは国内では強かったのだ。

 昨年の3歳クラシックでは、GI皐月賞(中山・芝2000m)で3着、GI日本ダービー(東京・芝2400m)ではハナ差の2着と苦汁をなめたが、秋にはGI菊花賞(京都・芝3000m)を制覇。待望のクラシックタイトルを獲得した。

 さらに、年末のGI有馬記念(中山・芝2500m)では、「現役最強馬」と称される1歳上のキタサンブラックを撃破。GI連勝を飾って、日本競馬界の頂点に君臨するような存在となった。

 国内の戦績は、10戦7勝、2着1回、3着2回。それだけ安定した成績を残していたからこそ、フランスでの惨敗は予期できなかった結果と言えよう。

 とはいえ、まだ4歳。これからも活躍が見込める1頭だ。

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