秋華賞で「人気の上がらぬ3頭」が、過去の激走パターンと妙にハマる (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 その視点で考えると、今年真っ先に目がいくのは、カワキタエンカだろう。ローズSでは6番人気で2着となったが、本番でも人気が上がりそうもない。前述のパターンに最もはまりそうな馬に見える。

 しかし注意したいのは、今回は前走で手綱を取った横山典弘騎手から北村友一騎手に乗り替わること。しかも、北村騎手は同馬への初騎乗となる。

 実は先述の5頭のうち、乗り替わりはレインダンスのみ。そのレインダンスにしても、本番で手綱を取った武幸四郎騎手は、春まで同馬の主戦ジョッキーを務めていた。

 そうなると、カワキタエンカは推奨できない。それ以外の好走馬で、本番でも人気が上がらない馬を探したい。面白いのは、4着のミリッサだ。

 こちらは、春から夏場にかけて500万下、1000万下と条件戦を連勝してローズSに出走。3着以内には入れなかったものの、4コーナー13番手という位置から、上がり33秒8の末脚を繰り出して追い上げた。3着リスグラシューとはハナ差と、能力の一端は十分に示した。

 加えて、昨年のオークス馬シンハライトを姉に持つなど、血統背景も抜群。大舞台に強いDNAを秘め、本番でこそ、その能力が爆発してもおかしくない。牝馬GI戦との相性がいい、福永祐一騎手が鞍上というのも心強い限りだ。

 秋華賞の"前哨戦"と言えば、ローズSが最重要レースであることは間違いない。しかし近年、関東で行なわれるもうひとつのトライアル戦、GIII紫苑S(中山・芝2000m)の重要度も高まっている。

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