キーンランドCのモンドキャンノ、戸崎騎手が乗るには理由があるはず (3ページ目)

 ところで、このネロについてですが、過去のレースで最も高いパフォーマンスを発揮したのは、戸崎圭太騎手が手綱を取った2015年末、オープン特別で2連勝を飾ったときだと思っています。前走は、戸崎騎手がそれ以来となる騎乗でした。そのため、ここへの布石かと思っていたのですが、戸崎騎手は今回、違う馬の鞍上を務めます。

戸崎圭太騎手騎乗で巻き返しが期待されるモンドキャンノ戸崎圭太騎手騎乗で巻き返しが期待されるモンドキャンノ 手綱を取るのは、モンドキャンノ(牡3歳)。これまた、昨年の函館2歳S(2016年7月24日/函館・芝1200m)以来の騎乗です。

 戸崎騎手には他にも、昨年のこのレースで騎乗して勝利を挙げたブランボヌール(牝4歳)や、前走のバーデンバーデンC(7月16日/福島・芝1200m)で手綱を取って鮮やかな勝利を飾ったフミノムーン(牡5歳)など、騎乗してもおかしくない馬が多くいます。

 そんな中、このモンドキャンノに乗るということは、この馬を選んで騎乗しているか、もしくは他馬の出走が決まる前から早い段階でオファーがあったか、どちらかの理由でしょう。

 仮に後者の場合、選んでいるわけではありませんが、そんなに早くオファーがあったということは、モンドキャンノ陣営から勝負気配を強く感じます。また、戸崎騎手サイドとしても、ノーチャンスの馬だと思えば、時と場合にもよりますが、おそらくキャンセルして他の馬を選ぶはず。それなりの手応えを感じているのでしょう。

 この2戦、スプリングS(10着。3月19日/中山・芝1800m)とNHKマイルC(9着。5月7日/東京・芝1600m)では見せ場なく惨敗。早熟といった懸念はなきにしもあらずですが、昨夏に函館でデビュー勝ちし、2戦目の函館2歳Sで2着と、洋芝適性はあります。さらに2歳時とはいえ、GII勝ちがあって、GI2着という実績は、メンバー中、最上位とも言えます。

 今回は、実績のあるスプリント戦。加えて洋芝のレースと、ここ最近とは一変したレースを見せてくれる可能性は十分にあるでしょう。

 戸崎騎手もそれを見込んでいるかもしれませんね。ということで、このレースの「ヒモ穴馬」には、このモンドキャンノを指名したいと思います。

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