天皇賞・春は有馬記念の再現?キタサンブラックに逆転の目はあるか (4ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

【脚質・展開】

 キタサンブラックは逃げ、または2~3番手で競馬をするタイプで、サトノダイヤモンドは中団からのタイプ。ただ、有馬記念のサトノダイヤモンドは、レース中の早い段階でキタサンブラックのすぐ後ろに取りつき、ピッタリとマークする形を取った。キタサンブラックを最大の強敵と見ての戦法だが、騎手の意のままにポジショニングができるというのは、非凡な器用さと頭の良さが伺えるもの。今回も同様のキタサンブラック・マークの競馬で臨むことだろう。

 ただ、キタサンブラックに騎乗する武豊騎手も、サトノダイヤモンド&ルメール騎手のコンビが同様の戦法で臨むことはわかっている。それを意識した奇襲を仕掛け、それが嵌まるケースも考えられる。今回のレースは騎手の駆け引きが非常に興味深いものになりそうだ。

■結論
 キタサンブラックの後ろでマークできるサトノダイヤモンドが有利。

【まとめ】
 以上、さまざまな面から2頭を比較したが、サトノダイヤモンドのほうがマイナス点が少ないという結論に至った。普通に考えれば、サトノダイヤモンドが勝つ可能性が高い。ただ、競馬なので展開のアヤや騎手の駆け引き、一瞬の判断ひとつで違った結果になることも十分考えられる。キタサンブラックが勝つならば、天皇賞・春を6勝もしている武豊騎手が素晴らしい"神騎乗"を見せた時ではないか。そんなシーンも少しだけ期待したい。どちらにせよ、実績馬どうしの名勝負が見られそうで、日曜の午後が楽しみだ。

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