難敵相手にメキメキ強化。「遅咲き」ハローユニコーンがオークスで怖い

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

2017年クラシック候補たち
第10回:ハローユニコーン

 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)は、2歳女王ソウルスターリングが単勝1.4倍という断然人気を集めたが、直線で伸び切れずに3着と敗戦。勝ったのは、8番人気のレーヌミノルだった。

 この一戦を受けて、牝馬クラシック第2弾となるGIオークス(5月21日/東京・芝2400m)の行方がにわかに混沌とし始めている。

 ソウルスターリングは変わらず実力上位と言えるが、桜花賞で敗れたことによって、そこまで抜けた存在ではなくなった。また、桜の女王となったレーヌミノルはどちらかと言えば短距離タイプ。オークスでの800mの距離延長は、さすがにプラスになるとは言えない。

 さらに、デビューから無傷の3連勝を飾って、牡馬路線のGI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)に果敢に挑んだファンディーナも、同レースで7着に敗れて"無敵"といったイメージはなくなった。このあと、オークスに向かうのか、再び牡馬相手のGI日本ダービーに挑むのか、その辺りもまだわからない状況だ。

 こうなると、桜花賞の舞台を踏まなかった"別路線組"にもチャンスが出てくる。そこで注目したいのが、ハローユニコーン(牝3歳/父ハーツクライ)である。

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