皐月賞に挑む牝馬ファンディーナ。
最大の不安は「負けを知らぬこと」 (4ページ目)
唯一の不安点を挙げるとすれば、"負けていないこと"だ。競走馬は負けることによって弱点や課題などが見えるもので、"負ける"ことから得る経験は計り知れない。皐月賞に限っても過去3年で5頭の無敗馬(マカヒキ、サトノダイヤモンド、キタサンブラック、サトノクラウン、トーセンスターダム)が挑戦してきたが、いずれも勝利には至っていない。この5頭中4頭はその後GIを勝っているが、それほどの馬でもクラシックレース初戦は、"負けを知る馬"に敗れているのだ。それまでは無敗できても、頭数が増えて相手も強くなるクラシックレース本番では、苦汁をなめるケースが多いのである。先週の桜花賞も、無傷の4連勝で単勝1.4倍の断然人気だったソウルスターリングが3着に敗退。改めて、"無敗でクラシックレースを勝つことの難しさ"を見せつけられた。
ファンディーナも、ここを勝てる力があるとはいえ、一気の相手強化でこれまでのような楽な競馬ができず、敗れる可能性は高いのではないか。これまでは好位3番手以内で競馬をしているが、好位が取れずに後方からの競馬になるとやや不安が残る。逆に、これまでと違う状況に陥ったとしても、それを克服して勝利するようなことがあれば、真の名馬の道を突き進むことだろう。ファンディーナがどんな走りを見せるか、大いに注目したい。
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