「もうオンナには負けん!」有力馬が春を見据えた3歳牡馬ランキング (5ページ目)

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  • photo by Miura Koichi

 4位は、話題の良血ムーヴザワールド(牡3歳/父ディープインパクト)。サトノアーサー同様、こちらもクラシックを見据えて、東スポ杯2歳Sの3着後、無理使いをせずに年明けの重賞戦線に備えた形だ。

吉田氏
「ふたつ上の全姉であるタッチングスピーチは3歳時、夏の北海道で古馬相手に500万下を完勝。そのまま秋華賞トライアルのローズSを制覇。その後もGI戦線を賑わせてきました。そんな姉に比べて、同馬は早い時期からしっかり動けそうなタイプです。そういう意味では、今後のローテーションを考えると、東スポ杯2歳S3着というのは痛恨の結果でしたが、それでも陣営は強気な姿勢を崩していません。1勝馬ながら、次戦も重賞参戦の予定です。新馬戦では鋭い脚を使えましたが、2戦目では長い直線でジリっぽくなったことを考えれば、まだ心身ともに目覚めていない証拠。本当によくなるのはダービーあたりといった印象も拭えませんが、馬体やクッション性などを踏まえれば、世代トップ級の素材であることは間違いありません」

 5位には、朝日杯FSを制したサトノアレスが入った。この世代の牡馬唯一のGI馬が5位というのは、かなり異例な低評価に思えるが......。

市丸氏
「朝日杯FSにおけるTF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)は、昨年勝ったリオンディーズには及びませんが、一昨年の勝ち馬ダノンプラチナと同じポイント。舞台は異なりますが、過去の優勝馬ロゴタイプやアジアエクスプレスを上回っています。今年の牡馬はレベルが低いと思っていましたが、このレースの1、2着馬はかなりのパフォーマンスを見せています。サトノアレスはこれで3連勝。全兄2頭が長い距離で力を発揮していないため、今後距離が伸びてどうかという懸念はありますが、皐月賞までは通用するのではないでしょうか」

 突出した存在がいない分、今後の結果次第では、ランク外でも一気に上位を狙えそうな馬が控えている3歳牡馬。今年も混戦模様が予想される中、そこから抜け出す存在が現れるのか、これから一層熱を帯びていく重賞戦線から目が離せない。

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