予算は5万円。西へ行く
「夏競馬の旅」は、地獄か、極楽か
「夏競馬」珍道中~西日本編(1)
予期せぬ「指令」が出る前日に楽しんでいた川崎競馬場。photo by AFLO
今思えば、「ラッキー♪」なんて思ってしまったことが間違いだった。
5万円とはいえ、スポルティーバ編集部が一介のライターに理由もなく現金をくれるはずがないのだ。考えが甘かった......。
今、これを執筆しているのは、7月29日の朝。名古屋駅近くにある、とあるサウナの無料PCコーナーである。税込み1580円で最大8時間利用できる。東京からの深夜バスによる移動の疲れと、前日からの汗を洗い流すために立ち寄ったところだ。
話は前日に遡(さかのぼ)る。
7月28日の川崎競馬はなんと"怪獣酒場ジャックデー"ということで、川崎駅近くにあるウルトラ怪獣をテーマにした居酒屋『怪獣酒場』と川崎競馬とのコラボレーション開催が行なわれていた。もちろん、怪獣たちも競馬場にやってくる。
これを見逃す手はない。筆者は、本放送こそ間に合っていないが、ウルトラマンで育った世代だ。なにしろ、この世に生を受けた日がウルトラマンエースの本放送最終回だったし、生まれて初めて覚えた漢字は、自分の名前ではなく「怪獣」というくらい、ウルトラ怪獣はドンズバなのである。
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