街から遠い盛岡競馬場の旅打ちは、無料バスの発車時刻に注意! (3ページ目)
とはいえ、盛岡で競馬をやるために、あえて前日の深夜に東京を出発し、宇都宮で半分野宿みたいなことまでしたのだ。ここは、なんとしても行くしかない。
ただし、盛岡競馬場は無料送迎バス以外、電車や路線バスのような公共交通機関はなく、無料バスがダメなら、あとはタクシーで行くしかない。地元の人はマイカーで行くのだろうが、"旅人"にとっては、ここはおそらく日本で最もアクセスの悪い競馬場だ。しかも、当の競馬場は市の中心部からえらく遠くて、郊外というよりは、むしろ山の中にある。
ここまで使った予算は、500mlの缶ビールと、昼に食べたコンビニのサンドイッチとコーヒーで、合計700円ほど。つましく、つましく旅することで「5万円旅打ち」の完遂を目指していたのに、こんなところで思わぬ誤算だ。
結局、盛岡駅から競馬場までタクシー代は3500円もかかった。
車中、ずっと恨み言を並べ立てるワタシに、運転手さんはこう言った。
「バスに乗り損ねて、駅から競馬場までタクシーかい? そういうお客さんは珍しいね。そうだなぁ~、年に2、3人もいるかなぁ」
年に2、3人マヌケがいて、その中のひとりがワタクシなのか......。運転手さん、傷口にたっぷりと塩を塗ってくれたなぁ~。
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