もはや「荒れる」のが当然の天皇賞・春。狙える穴馬はこの3頭

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 5月1日(日)に行なわれるGI天皇賞・春(京都・芝3200m)。春の長距離王を決める戦いは、かつては人気を集めた実力馬同士が頂点を競う「堅いGIレース」という印象があった。それが近年は、すっかり「荒れるGIレース」へと変貌している。

 実際、天皇賞・春の過去10年を見ると、10番人気以下の"大穴"が3着以内に絡んだ年が6回もある。その中には、14番人気のビートブラックが優勝した2012年や、12番人気のマイネルキッツが勝利した2009年など、人気薄が白星をさらって「大番狂わせ」を演じた年もある。

 となると、当然ながら今年も穴馬の台頭は十分に期待できる。「春の盾」として知られる伝統の一戦だが、最初から荒れることを想定し、穴馬探しに徹して予想をしても面白いのではないだろうか。

 今年の天皇賞・春は、昨年末のGI有馬記念(2015年12月27日/中山・芝2500m)で1〜3着を占めた3頭が人気となりそうだ。グランプリで見事GI初勝利を飾ったゴールドアクター(牡5歳)に、僅差の2着に敗れたサウンズオブアース(牡5歳)、そして初の古馬混合戦でも3着と力を示した菊花賞馬のキタサンブラック(牡4歳)である。

 ゴールドアクターはその後、年明けのGII日経賞(3月26日/中山・芝2500m)も快勝。サウンズオブアースも、同2着と健闘した。さらにキタサンブラックも、年明け初戦となった前走のGII大阪杯(4月3日/阪神・芝2000m)でクビ差2着と好走。それぞれ、ここまでの過程も申し分なく、それなりの支持を集めることは間違いない。

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