【競馬】タイムレスメロディ、ダービー馬の血筋たる「潜在能力」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2015年版)
第27回:タイムレスメロディ

 JRAの数ある重賞レースの中でも、最も栄誉あるタイトルと言えば、GI日本ダービー(東京・芝2400m)だろう。"競馬の祭典"として親しまれ、ホースマン憧れの夢舞台でもある。競走馬を所有するオーナーたちは、毎年ダービー馬を探して仔馬を購入していると言っても過言ではない。

 それほどのタイトルだからこそ、ダービーを制した馬の血統には注目が集まり、その弟や妹となれば、自然と取引額は高くなる。これからデビューを迎えるタイムレスメロディ(牝2歳/父ディープインパクト)も、ダービー馬の半妹で、早くから話題となっていた一頭だ。

兄同様、ビッグレースでの栄冠獲得が期待されるタイムレスメロディ兄同様、ビッグレースでの栄冠獲得が期待されるタイムレスメロディ タイムレスメロディの兄は、2009年のダービーを制したロジユニヴァース(牡/父ネオユニヴァース)。同馬は、2歳となった2008年7月にデビューすると、翌年3月のGII弥生賞(中山・芝2000m)まで無傷の4連勝を飾った。しかも、デビュー戦以外はすべて重賞レース。高い能力とレースセンスを見せつけた。

 そうして迎えた春の牡馬クラシック。第1弾となるGI皐月賞(中山・芝2000m)では断然の1番人気に推されたが、まさかの14着と大敗を喫してしまった。さすがにそこから立て直すのは厳しいと思われたが、次走のダービーでは、ドロドロの不良馬場の中を力強く抜け出して優勝。競馬界最高峰の栄誉を勝ち取ったのだった。

 そんなダービー馬を兄に持つタイムレスメロディ。所属する高野友和厩舎(栗東トレセン/滋賀県)では、こんな評価が聞こえてくるという。関西競馬専門紙のトラックマンが仔細を伝える。

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