マイルCS、過去10年のデータからひも解いた「厳選穴馬」2頭
11月22日に行なわれるGIマイルCS(京都・芝1600m)。GI馬9頭が集う豪華な一戦となったが、予想するファンにとっては、確たる中心馬が不在の"難解なレース"となっている。
難解となった原因は、実績上位の馬たちにつきまとうマイナス材料だ。例えば、春のGI安田記念(6月7日/東京・芝1600m)を制した現在の"マイル王者"とも言えるモーリス(牡4歳)は、その安田記念以来、5カ月半ぶりの出走。ぶっつけ本番の臨戦過程には、やはり不安が残る。
GI天皇賞・秋(11月1日/東京・芝2000m)で3着と奮闘したイスラボニータ(牡4歳)にも、気がかりがある。同馬にとって、1600mのレースは2歳8月のGIII新潟2歳S(新潟・芝1600m)以来。久々のマイル戦で戸惑ってもおかしくない。
その他の実績馬もそれぞれ少なからず不安要素を抱え、レースの行方はひと筋縄ではいかないムードにある。とすれば、意外な穴馬が台頭するチャンスも十分に見込めそうだ。
そこで、ふたつの視点から今回の穴馬を探してみたい。
ひとつ目は、このレースにおける"穴馬の歴史"だ。ここ10年、マイルCSで大金星をあげた伏兵馬からヒントを得たい。
過去10年のマイルCSにおいて、6番人気以下で勝利した馬は以下の2頭である。
◆2010年=エーシンフォワード(13番人気=単勝5240円)
◆2014年=ダノンシャーク(8番人気=単勝1810円)
この2頭の戦績を見ると、ひとつの共通点が存在する。それは、2頭とも本番までのレースで上位人気になりながら、その評価に応えられなかったことだ。その結果、本番のマイルCSでは大きく人気を落としたのである。
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