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【競馬】外国人牧場長から見た「ここが変だよ、日本競馬」 (3ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Getty Images

 さらにスウィーニィ氏は、「海外ではジョッキーや調教師だけでなく、馬主やターフクラブ(競馬主催者)に対して批判記事が出ることもある」と続ける。

「例えば、2013年にJRAが降着ルールを変更した際も()、各メディアがいろいろな意見をオフィシャルに出して、もっと議論すべきだったと思います。でも、このルール変更を問題視して、世の中に訴えかけていた媒体はわずかでした。競馬関係者やJRAに対しても、さまざまな意見や提言がメディアから発信される状況になってほしいものですね」
※2012年までは、走行妨害が、被害馬の競走能力の発揮に重大な影響を与えたと裁決委員が判断した場合、加害馬は被害馬の後ろに降着。それが2013年からは、「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と裁決委員が判断した場合のみ、加害馬は被害馬の後ろに降着。

 各メディアがあらゆることに独自の見解や意見を示し、ときに批判することは、「競走馬に携わる人の刺激になるし、何より、競馬自体が盛り上がります」とスウィーニィ氏は言う。だからこそ、彼は国内メディアに対して、「長い物に巻かれずに、いいモノはいい、悪いモノは悪いと声を大にして伝えてほしい」と強く要望する。

 さて、「日本競馬を盛り上げる」という観点において、スウィーニィ氏はこれまでの話とはまったく趣の異なる、ユニークな提案も挙げた。

「日本のファンは、競馬場に来るときに普段着で来る人が多いですよね。それが悪いとは言いませんが、ヨーロッパの競馬場では、大きなレースがあるときは、『ベストドレスドレディー』のコンペティションをやることがあります。女性ファンがきらびやかなドレスを着て、その中でもっとも美しく着飾った人を決めるイベントですね。これを、日本でもやったらどうでしょうか。きっと盛り上がりますよ」

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