2014.12.26

【競馬】近年のトレンドから導いた有馬記念の「超穴馬」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 唯一気になるのは、2頭とも長期休養明けで臨んだ、その金鯱賞で惨敗したこと(ウインバリアシオン=15着、オーシャンブルー=12着)。そこから一気に巻き返すのは、決して容易なことではない。その点を考慮して、あえてもう一頭、穴馬候補を推奨したい。

 トゥザワールド(牡3歳)である。

舞台となる中山競馬場には実績があるトゥザワールド。 同馬にとっては、今年が初めての有馬記念。適性はもちろん未知数である。しかし過去の伏兵馬として、先に名前を挙げたトゥザグローリーは、トゥザワールドの全兄。2年連続で3着した「有馬記念巧者」だ。その兄とまったく同じ血統構成の弟なら、「有馬記念巧者」のDNAを持っていてもおかしくない。

 実際、トゥザワールド自身、今回の舞台となる中山競馬場では2戦して、それぞれ好成績を収めている。一戦目は、GII弥生賞(3月9日/中山・芝2000m)で、のちのダービー馬ワンアンドオンリーを抑えて勝利した。続くGI皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)でも、勝ち馬イスラボニータ(牡3歳)の切れ味には屈したものの、ソツのない先行策で2着となった。この2レースを見ても、中山競馬場への対応力は高そうで、有馬記念への舞台適性が垣間見える。

 前走のGI菊花賞(10月26日/京都・芝3000m)では、16着と惨敗したトゥザワールド。だが、これは明らかに距離適性に問題があった。加えて、終始外々を回されて自分のレースができなかったのも痛かった。この敗戦は度外視していい。兄と同じ有馬記念への「適性」を持っていれば、巻き返すだけの力は十分に秘めている。

 GI馬たちの華やかな競演に沸く、今年の有馬記念。実績馬たちがその実力を存分に示すのか、はたまたGI未勝利の意外な穴馬が台頭するのか。注目のスタートが刻一刻と迫っている。