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【競馬】ジャスタウェイの再現狙う、3頭のディープ産駒

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

 11月2日(日)に行なわれる、GI天皇賞・秋(東京・芝2000m)。今年はGI馬6頭(※)が顔をそろえ、実力馬たちによるハイレベルな戦いが予想される。

※天皇賞・秋に出走予定のGI馬6頭は以下のとおり。トーセンジョーダン(牡8歳)=2011年天皇賞・秋。ジェンティルドンナ(牝5歳)=2012年桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンカップ、2013年ジャパンカップなど。カレンブラックヒル(牡5歳)=2012年NHKマイルC。フェノーメノ(牡5歳)=2013年天皇賞・春、2014年天皇賞・春。エピファネイア(牡4歳)=2013年菊花賞。イスラボニータ(牡3歳)=2014年皐月賞。

 しかしこのレースは、これまでタイトルに縁のなかった馬が、近走で着実にステップアップを重ねて、大躍進の末に「GI初制覇」を遂げてきた舞台であることも忘れてはならない。

 その筆頭と言えるのが、昨年の覇者ジャスタウェイ(牡5歳)だ。同馬は、昨年の天皇賞・秋(2013年10月27日)を制すまでは、GI戦線においては「伏兵」の一頭に過ぎなかった。重賞実績は3歳時にGIIIを1勝したのみ。お世辞にも、GIで「主役」になるような存在とは言えなかった。

 それが、本番前のGII、GIIIレースで3戦連続2着。勝ち切るまでには至らなかったものの、徐々に力をつけていくと、天皇賞・秋で"大化け"。今回も出走する、三冠牝馬(桜花賞、オークス、秋華賞)のジェンティルドンナ(牝5歳。当時4歳)や、2012年天皇賞・秋の勝ち馬であるエイシンフラッシュなどを相手にして、4馬身差の圧勝劇を演じたのだ。

 ジャスタウェイは今年に入っても、ドバイデューティフリー(3月29日/ドバイ・芝1800m)や安田記念(6月8日/東京・芝1600m)といった国内外のGIを制覇。天皇賞・秋での"豹変"が、確かな成長によるものであったことを証明している。

 その他にも、天皇賞・秋で初のGI勝利を決めた馬はいる。例えば、2011年の優勝馬であるトーセンジョーダン(牡8歳。当時5歳)。GIではやや力が足りず、前走で札幌記念(札幌・芝2000m)を快勝しながら、戦前は「GIIまでの馬」という評価しか得られずに7番人気にとどまっていた。しかし本番で、それまでとは一変する走りを披露。ダークシャドウとの叩き合いを制して、1分56秒1のレコード勝ちを収めた。

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